ヤマタニ/情処論文誌2014年3月
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[[ヤマタニ]]
*タイトル [#e8723297]
-OSSシステムとコミュニティの共進化の理解を目的としたデー...
*資料 [#s39e9677]
-&attachref();
*査読結果:まとめ [#c722803d]
**第1査読者 [#uc9517fc]
***条件 [#nc539ea3]
-共進化のモデルを定量的に分析する手法として遅延相関分析が...
-説明変数の変化量を累積値として表現するのはなぜか?
-本論文と先行研究の違いは探索的にマイニングしたことではな...
-提案手法と相関分析を比べるのではなく併用すると有用な分析...
-共進化の話をするのではなく探索的データ分析の話をしていく...
***コメント [#xcd07c53]
-共進化でいくにはメトリクスの計測に気を使うべき(プロジェ...
-対象とするOSSの性質に触れるべき
-OSS開発の信頼性を評価しようとする研究はないのか?
-DICOMO論文でのメトリクスの決め方がおかしいのではないか?
-ソフトウェア開発データに外れ値を含む一例を挙げる
-ソフトウェア開発データは正規分布に従わない理由がほしい
-「出力することができる」の表現が気持ち悪い
-ソースコードの統計としファイル数ではなくステップ数の方が...
-Platrom -> Platform
-131種類のの -> 131種類の
-表4.2.2が間違い
-表5にPriorityのどちらが高いのかを明示する方がいい
-有用性の意味づけについて再検討が必要
-類似したメトリクスをたくさん使わずに選択したら?
**第2査読者 [#lc6207a1]
***条件 [#t888101f]
-時間遅れ分析はほかにもあるが,なぜ,竹内の手法を使ったの...
-竹内の手法がなぜ加算×差分なのかを説明
-さまざまな遅延パターンに対応するべきだしできるのかについ...
-差分係数も必要ではないか
-17030通りの算出方法を説明する
-図5でなぜ件数がそこまで減っているのか?についての説明
-削除した外れ値を補完するなどの表現に変えるべき
-分析対象件数が著しく減少することに対する影響の考察
-通常の相関分析がどのようなものなのかについての説明
-通常の相関分析でなぜ奇数の組合せ数が出るのか?についての...
-和を変化量とするのはまずい,しかもその後は状態となっている
-変動率の定義がおかしい
-加算係数が1であるときは,2カ月続くのか?
-加算係数が12に集中しているのはなぜか?についての説明
-各パラメータの値域に関する説明
-3つの系統を混ぜて分析したことに対しての考察
*査読結果:全文 [#d47c4794]
**第1査読者 [#j90c6427]
***条件 [#wa238384]
本論分の分析の結果得られた知見と、本研究の当初の狙い
である共進化モデルとの間には乖離があります。また、
共進化モデル、あるいはOSSコミュニティ内の開発プロセスに
対して提案手法である遅延相関分析が適する理由、先行研究に
対する位置づけなどの議論展開に不十分な部分があります。
それらの点を改善することによって採録に値するものになると
考えます。
具体的には、以下の点を中心に議論構成を再検討してくださ...
●2.2 OSS システムとコミュニティの共進化
Yeらの共進化のモデルを定量的に分析する手法として、遅延
相関分析が適していると考えられる理由を考察してください。
一般論でかまいませんので、データマイニング領域に不案内な
ものにも論理の流れが理解できるように、簡単に遅延相関
分析が適すると考える理由に触れてください。
●3.3.1 説明変数および目的変数の変化量の算出
説明変数の変化量を、説明変数の値の累積値を求めることに
よって表現するのは何故か、遅延相関分析に不案内なものにも
提案手法の特徴を把握できるように、説明を加えてください。
●4.1 目的
先行研究[21]の制約をいくつかあげていますが、[21]は、
Yeらの OSSの共進化モデルにもとづいた因果関係の仮説に
基づいてパラメータの選択を行ったのであり、(2)および
(3)は、制約というよりは仮説検証型の研究の特徴という
べきだと思います。
したがって本論文と先行研究の違いは、本論文が Yeらの
モデルのみに留まらず、広くパラメーター間の有意な関係
(遅延相関)を探索的にマイニングし、より広い視野を
もって検討した点にある、というべきではないでしょうか。
こういった点を念頭に先行研究に対する本論文の位置
づけを再検討してください。
●4.4 分析手順
「通常の相関分析手法では抽出することのできなかった
関係が,遅延相関分析に基づく提案手法で抽出することが
できれば,提案手法の有用性を示すことができる.」
有用性の位置づけ方が単純すぎるように思います。
4.5.1で述べられているように、本研究では実際のところ、
通常の 相関分析で抽出できた 751件に比べて、提案手法
では 171件しか抽出できず、また、提案手法のみで抽出
できた 31件に比べて、通常の相関分析のみで抽出できた
ものは 751 - (171-31) = 611件です。したがって、この
有用性の位置づけ方では、通常の相関分析の方が 有用で
あることになってしまいます。
論ずべきは、遅延相関分析と通常の相関分析の優劣では
なく、遅延相関分析を併用することにより、通常の相関分析
だけよりも、より有用性の高い分析が行えるといったこと
ではないでしょうか。ただし、その場合は(2.2節への
コメントで触れたように)、Yeらのモデルに対して遅延相関
分析のみが適するのか、通常の相関分析も適するのかどうか
も問題になりますので、あわせて検討してください。
この点を念頭に、提案手法の有用性の位置づけを再検討
してください。
●4.5.2 詳細分析の結果
OSSプロジェクトの現状を垣間見せる興味深い説明と思います。
しかしこれは共進化関係とは言えず、むしろOSSプロジェク
トのプロジェクトマネジメントを考える上で参考になる知見
ではないでしょうか。
Yeらのモデルを出発点とした先行研究とは異なり、探索的な
データマイニングにより、プロジェクトのリアルな状況を
垣間見せる結果が得られていると考えますので、4.1節の
本論文の位置づけとあわせて、目的から結果につながる論理の
流れを再検討してください。
***コメント [#pd080717]
実際のOSSコミュニティの活動から得られた定量的データに
基づき、実証的にOSSを評価しようとする姿勢は意欲的です。
統計解析手法にも新規性があり、データの処理や検定を行う
などの手順も妥当であると考えます。
しかし、現時点で本論文が示す結果は、OSSの開発者コミュ
ニティとOSS製品等との共進化モデルを定量的に分析する
という当初の目的に合致しているとは言い難いです。
共進化モデルに基づくのであれば、同モデルにとって
最も重要な目的変数(群)は何であるか、または、「望ま
しいOSSコミュニティ」が産すべきアウトプットは何で
あるかを考えるべきではないでしょうか。その目的変数を、
より良く説明できるかどうかを見ることによって、説明
変数の選択および分析手法の評価が行い得ると考える
からです。
ただし、本論文で行ったように、多数のメトリクス間の
関係を広く探索的に分析する場合、共進化モデルなどの
既存の仮説に拘る必要性は小さいと言えるように思います。
そうであるならば、4.5.2節に記述されているような、OSS
プロジェクトのリアルな状況の分析に重点を置くことも
一方法ではないかと思います。
なお、本論文内の細かい点について、以下に逐次の
コメントを述べます。本論文を改善する際の参考として
いただければと思います。
●概要
「一方,「サポートが得られるかどうか分からない」など
の理由から,依然としてOSS の活用に躊躇するシステム
開発企業は少なくない.」
対象とするOSSの性質へ目を向け、本研究の結果が適用できる
対象とそうでない対象について触れることが望ましいと思わ
れます。なぜなら、近年はOSSのサポートを提供するサポート
ベンダーの存在感が増しており、サポートは主にこれら企業が
担い、コミュニティは開発に専念するOSS製品も多く存在する
ので、そういう製品については関連企業の評価の方が重要
だからです。
●2. 関連研究
OSSの進化に関する諸研究を整理できているものと思いますが、
本章の説明を読む限り、OSS開発の状況を記述するような
研究ばかりであると感じます。OSS開発の信頼性を評価しようと
する本研究と同様の狙いを持った既存研究は無いのでしょうか。
無いのであれば、そこを本研究の狙いと絡めて強調しても良い
かと思います。
●2.1 OSS の進化に関する研究
「OSSの進化に関する既存研究は,以下の3つの観点から大別
することができる.」
ここで列挙されている観点を一瞥すると、まず、パッチの件数、
バージョンアップ(またはコミット)の頻度、メーリング
リストのメール流量といった指標が無いことに違和感を覚えま...
(既存研究が存在しなければ、当然ここに記載が無くてもやむを
得ませんが)
●3.2 前処理
「ただし,ソフトウェア開発データは外れ値を含む場合が多い...
一例でかまわないので、ソフトウェア開発データでは、なぜ、
どのような外れ値を含むのかに触れるなど、簡単な説明を
加えることが望ましいです。
●3.3.2 遅延相関係数の算出
「ソフトウェア開発データは,正規分布に従うことが少ないた...
なぜソフトウェア開発データは正規分布に従うことが少ないの...
正規分布に従わない場合は、どのような分布となるのか、また、
OSS開発のような継続的・反復的なプロセスでも通常のソフト
ウェア開発と同様なのかどうか、といった疑問を感じます。
ソフトウェア工学分野に不案内な者にも論理の流れを理解で...
ように、これらに簡単に触れることが望ましいです。または、...
データの分布を確認した結果を述べ、その理由として考えられる
ことを例示するような説明も適していると思われます。
●3.4.2 最大相関係数の更新
「算出された相関係数の絶対値が最大となるメトリクスペアの
各パラメータの値およびその相関係数のみを出力することが
できる.」
「出力することができる」など、何らかの統計ツールの使用を
前提とした表現に違和感を感じます。「選択する」とするか、
あるいは逆に、使用した統計ツール名を明示すべきと思われま...
●4.2.2 対象データ
ソースコードの統計としては、ファイル数よりもステップ数の
方が一般的と考えますが、本節でソースコード件数を提示した
理由があれば触れてください。
Platrom--> Platform
typo
●4.3 対象メトリクス
131 種類のの --> 131 種類の
typo
●4.5.1 遅延を伴う相関関係
「表4.2.2 に,抽出することのできた関係およびその関係
の強さ,各パラメータの値,p 値を示す.」
--> 「表5」の間違いと思います。
表5 提案手法のみで抽出することのできた相関関係
Priority 1と5 のどちらが高い Priority なのか、本表でも
明示されていると良いです。
●5.1 相関分析との比較
「このような結果になった理由は,今回用いた131 種類の
メトリクスの中に,類似したメトリクスのペアが多く含ま
れていたことが原因であると考えられる.」
本節で著者が述べられているように、相関関係にあるメト
リクスの中には、必ずしも因果関係を示さないものが多く
含まれる場合もあるので、通常の相関分析により有意な
相関関係が多く得られたからといって、そのこと自体の意味は
小さいと思います。
従って、先に4.4節へのコメントで触れたとおり、有用性の
意味づけについて再検討を望みますが、そのこととは別に
分析手法として、このようなに類似したメトリクスが多い場合、
代表的なメトリクスを選択するか、または何らかの合成スコアを
得る多変量解析の手法を使用するといった方法もあり得るの
ではないでしょうか。今後、可能であればご検討ください。
***第2査読者 [#d1dffdd1]
***条件 [#j72956c1]
本論文は、OSSシステムとコミュニティの「共進化」のプロセス...
時間的遅れ関係に着目した相関分析手法を活用することで従来...
時間遅れ相関分析を本領域に適用する点の新規性や、実験対象...
また、このような業務成果物とコミュニケーションを分析した...
しかし、以下の3点から、本論文は、読み手に疑念を与える内...
1.論文で提案している分析手法の適切さに疑念が残ること
2.論文内に不正確または説明不十分と思われる点があること
3.本論文の目的と照らし合わせた時に実験結果の考察が不十...
そこで、前記3つの問題が解決されるように修正されること、...
以下に条件を説明します。
なお、下記の条件への対応はある程度の作業コストがかかる可...
前述のとおり本論文は採録に値する新規性や有用性を含むため、
時間内に対応することが難しい場合も、再度分析または論文修...
------------------------------------------------
問題1.論文で提案している分析手法の適切さに疑念が残ること
【問題の説明】
本論文は、引用文献20に記載される手法を参考に遅延相関分...
具体的に説明します。私は、本論文の領域に適用する場合、別...
『状態量』の差や、『時間ごとに計測される量』の和を取るこ...
一方、本論文では、コード数やクラス数などの『状態量』も、...
このようなデータに対して目的変数は差で説明変数は和である...
本論文の価値は時間遅れ相関分析の説明変数および目的変数の...
そこで以下の条件を設けます。
【条件】
○条件1−1.なぜ引用文献20に類似する説明変数と目的変数...
○条件1−2.説明変数・目的変数に和・差・値そのものの3種...
(○コメント1.条件2に相当する実験を行うことでより価値の...
(○コメント2.目的変数側はなぜ時間レンジに基づいた和また...
------------------------------------------------
問題2.論文内に不正確または説明不十分と思われる点がある...
【問題の説明】
以下の点が不正確または説明不十分です。対応を求めます。
【条件】
○条件2−1.メトリクス131種類に対する組み合わせが17030通...
加算係数と遅延係数の値域から読み解くと組み合わせ数は13*12...
訂正または17030通りの算出根拠を記載すること。
○条件2−2.図5においてaとbではデータ数が著しく違うこ...
○条件2−3.図5のように本提案手法を行うことで分析対象件...
○条件2−4.3.2.2の意味についての解説の追加または表現の修...
○条件2−5.図5での件数減少が外れ値起因だとした場合、3.2...
○条件2−6.4.5.1 時間的順序関係を考慮しない通常の相関分...
○条件2−7.4.5.1 時間的順序関係を考慮しない通常の相関分...
○条件2−8.3.3「説明変数の変化量が一定期間後に〜」 一般...
○条件2−9.3.3.2「目的変数の変化量が0.05より小さいとは、...
○条件2−10.4.5.1「不具合の修正に多くの時間を要する状態...
------------------------------------------------
3.本論文の目的と照らし合わせた時に実験結果の考察が不十...
【問題の説明】
以下の考察が不足していると考えられます。対応を求めます。
○条件3−1.今回の実験における加算係数と遅延係数の値域の...
○条件3−2.今回の実験結果における加算係数と相関係数の関...
本件、表5においてなぜ加算係数が1,2,11,12に...
○条件3−3.アーティファクト・開発者・コミュニティの3つ...
------------------------------------------------
以上です。本査読コメントが研究の発展に寄与することを切に...
***コメント [#p435daee]
採録の条件内に関連コメントを記載しました。そちらをご覧く...
終了行:
[[ヤマタニ]]
*タイトル [#e8723297]
-OSSシステムとコミュニティの共進化の理解を目的としたデー...
*資料 [#s39e9677]
-&attachref();
*査読結果:まとめ [#c722803d]
**第1査読者 [#uc9517fc]
***条件 [#nc539ea3]
-共進化のモデルを定量的に分析する手法として遅延相関分析が...
-説明変数の変化量を累積値として表現するのはなぜか?
-本論文と先行研究の違いは探索的にマイニングしたことではな...
-提案手法と相関分析を比べるのではなく併用すると有用な分析...
-共進化の話をするのではなく探索的データ分析の話をしていく...
***コメント [#xcd07c53]
-共進化でいくにはメトリクスの計測に気を使うべき(プロジェ...
-対象とするOSSの性質に触れるべき
-OSS開発の信頼性を評価しようとする研究はないのか?
-DICOMO論文でのメトリクスの決め方がおかしいのではないか?
-ソフトウェア開発データに外れ値を含む一例を挙げる
-ソフトウェア開発データは正規分布に従わない理由がほしい
-「出力することができる」の表現が気持ち悪い
-ソースコードの統計としファイル数ではなくステップ数の方が...
-Platrom -> Platform
-131種類のの -> 131種類の
-表4.2.2が間違い
-表5にPriorityのどちらが高いのかを明示する方がいい
-有用性の意味づけについて再検討が必要
-類似したメトリクスをたくさん使わずに選択したら?
**第2査読者 [#lc6207a1]
***条件 [#t888101f]
-時間遅れ分析はほかにもあるが,なぜ,竹内の手法を使ったの...
-竹内の手法がなぜ加算×差分なのかを説明
-さまざまな遅延パターンに対応するべきだしできるのかについ...
-差分係数も必要ではないか
-17030通りの算出方法を説明する
-図5でなぜ件数がそこまで減っているのか?についての説明
-削除した外れ値を補完するなどの表現に変えるべき
-分析対象件数が著しく減少することに対する影響の考察
-通常の相関分析がどのようなものなのかについての説明
-通常の相関分析でなぜ奇数の組合せ数が出るのか?についての...
-和を変化量とするのはまずい,しかもその後は状態となっている
-変動率の定義がおかしい
-加算係数が1であるときは,2カ月続くのか?
-加算係数が12に集中しているのはなぜか?についての説明
-各パラメータの値域に関する説明
-3つの系統を混ぜて分析したことに対しての考察
*査読結果:全文 [#d47c4794]
**第1査読者 [#j90c6427]
***条件 [#wa238384]
本論分の分析の結果得られた知見と、本研究の当初の狙い
である共進化モデルとの間には乖離があります。また、
共進化モデル、あるいはOSSコミュニティ内の開発プロセスに
対して提案手法である遅延相関分析が適する理由、先行研究に
対する位置づけなどの議論展開に不十分な部分があります。
それらの点を改善することによって採録に値するものになると
考えます。
具体的には、以下の点を中心に議論構成を再検討してくださ...
●2.2 OSS システムとコミュニティの共進化
Yeらの共進化のモデルを定量的に分析する手法として、遅延
相関分析が適していると考えられる理由を考察してください。
一般論でかまいませんので、データマイニング領域に不案内な
ものにも論理の流れが理解できるように、簡単に遅延相関
分析が適すると考える理由に触れてください。
●3.3.1 説明変数および目的変数の変化量の算出
説明変数の変化量を、説明変数の値の累積値を求めることに
よって表現するのは何故か、遅延相関分析に不案内なものにも
提案手法の特徴を把握できるように、説明を加えてください。
●4.1 目的
先行研究[21]の制約をいくつかあげていますが、[21]は、
Yeらの OSSの共進化モデルにもとづいた因果関係の仮説に
基づいてパラメータの選択を行ったのであり、(2)および
(3)は、制約というよりは仮説検証型の研究の特徴という
べきだと思います。
したがって本論文と先行研究の違いは、本論文が Yeらの
モデルのみに留まらず、広くパラメーター間の有意な関係
(遅延相関)を探索的にマイニングし、より広い視野を
もって検討した点にある、というべきではないでしょうか。
こういった点を念頭に先行研究に対する本論文の位置
づけを再検討してください。
●4.4 分析手順
「通常の相関分析手法では抽出することのできなかった
関係が,遅延相関分析に基づく提案手法で抽出することが
できれば,提案手法の有用性を示すことができる.」
有用性の位置づけ方が単純すぎるように思います。
4.5.1で述べられているように、本研究では実際のところ、
通常の 相関分析で抽出できた 751件に比べて、提案手法
では 171件しか抽出できず、また、提案手法のみで抽出
できた 31件に比べて、通常の相関分析のみで抽出できた
ものは 751 - (171-31) = 611件です。したがって、この
有用性の位置づけ方では、通常の相関分析の方が 有用で
あることになってしまいます。
論ずべきは、遅延相関分析と通常の相関分析の優劣では
なく、遅延相関分析を併用することにより、通常の相関分析
だけよりも、より有用性の高い分析が行えるといったこと
ではないでしょうか。ただし、その場合は(2.2節への
コメントで触れたように)、Yeらのモデルに対して遅延相関
分析のみが適するのか、通常の相関分析も適するのかどうか
も問題になりますので、あわせて検討してください。
この点を念頭に、提案手法の有用性の位置づけを再検討
してください。
●4.5.2 詳細分析の結果
OSSプロジェクトの現状を垣間見せる興味深い説明と思います。
しかしこれは共進化関係とは言えず、むしろOSSプロジェク
トのプロジェクトマネジメントを考える上で参考になる知見
ではないでしょうか。
Yeらのモデルを出発点とした先行研究とは異なり、探索的な
データマイニングにより、プロジェクトのリアルな状況を
垣間見せる結果が得られていると考えますので、4.1節の
本論文の位置づけとあわせて、目的から結果につながる論理の
流れを再検討してください。
***コメント [#pd080717]
実際のOSSコミュニティの活動から得られた定量的データに
基づき、実証的にOSSを評価しようとする姿勢は意欲的です。
統計解析手法にも新規性があり、データの処理や検定を行う
などの手順も妥当であると考えます。
しかし、現時点で本論文が示す結果は、OSSの開発者コミュ
ニティとOSS製品等との共進化モデルを定量的に分析する
という当初の目的に合致しているとは言い難いです。
共進化モデルに基づくのであれば、同モデルにとって
最も重要な目的変数(群)は何であるか、または、「望ま
しいOSSコミュニティ」が産すべきアウトプットは何で
あるかを考えるべきではないでしょうか。その目的変数を、
より良く説明できるかどうかを見ることによって、説明
変数の選択および分析手法の評価が行い得ると考える
からです。
ただし、本論文で行ったように、多数のメトリクス間の
関係を広く探索的に分析する場合、共進化モデルなどの
既存の仮説に拘る必要性は小さいと言えるように思います。
そうであるならば、4.5.2節に記述されているような、OSS
プロジェクトのリアルな状況の分析に重点を置くことも
一方法ではないかと思います。
なお、本論文内の細かい点について、以下に逐次の
コメントを述べます。本論文を改善する際の参考として
いただければと思います。
●概要
「一方,「サポートが得られるかどうか分からない」など
の理由から,依然としてOSS の活用に躊躇するシステム
開発企業は少なくない.」
対象とするOSSの性質へ目を向け、本研究の結果が適用できる
対象とそうでない対象について触れることが望ましいと思わ
れます。なぜなら、近年はOSSのサポートを提供するサポート
ベンダーの存在感が増しており、サポートは主にこれら企業が
担い、コミュニティは開発に専念するOSS製品も多く存在する
ので、そういう製品については関連企業の評価の方が重要
だからです。
●2. 関連研究
OSSの進化に関する諸研究を整理できているものと思いますが、
本章の説明を読む限り、OSS開発の状況を記述するような
研究ばかりであると感じます。OSS開発の信頼性を評価しようと
する本研究と同様の狙いを持った既存研究は無いのでしょうか。
無いのであれば、そこを本研究の狙いと絡めて強調しても良い
かと思います。
●2.1 OSS の進化に関する研究
「OSSの進化に関する既存研究は,以下の3つの観点から大別
することができる.」
ここで列挙されている観点を一瞥すると、まず、パッチの件数、
バージョンアップ(またはコミット)の頻度、メーリング
リストのメール流量といった指標が無いことに違和感を覚えま...
(既存研究が存在しなければ、当然ここに記載が無くてもやむを
得ませんが)
●3.2 前処理
「ただし,ソフトウェア開発データは外れ値を含む場合が多い...
一例でかまわないので、ソフトウェア開発データでは、なぜ、
どのような外れ値を含むのかに触れるなど、簡単な説明を
加えることが望ましいです。
●3.3.2 遅延相関係数の算出
「ソフトウェア開発データは,正規分布に従うことが少ないた...
なぜソフトウェア開発データは正規分布に従うことが少ないの...
正規分布に従わない場合は、どのような分布となるのか、また、
OSS開発のような継続的・反復的なプロセスでも通常のソフト
ウェア開発と同様なのかどうか、といった疑問を感じます。
ソフトウェア工学分野に不案内な者にも論理の流れを理解で...
ように、これらに簡単に触れることが望ましいです。または、...
データの分布を確認した結果を述べ、その理由として考えられる
ことを例示するような説明も適していると思われます。
●3.4.2 最大相関係数の更新
「算出された相関係数の絶対値が最大となるメトリクスペアの
各パラメータの値およびその相関係数のみを出力することが
できる.」
「出力することができる」など、何らかの統計ツールの使用を
前提とした表現に違和感を感じます。「選択する」とするか、
あるいは逆に、使用した統計ツール名を明示すべきと思われま...
●4.2.2 対象データ
ソースコードの統計としては、ファイル数よりもステップ数の
方が一般的と考えますが、本節でソースコード件数を提示した
理由があれば触れてください。
Platrom--> Platform
typo
●4.3 対象メトリクス
131 種類のの --> 131 種類の
typo
●4.5.1 遅延を伴う相関関係
「表4.2.2 に,抽出することのできた関係およびその関係
の強さ,各パラメータの値,p 値を示す.」
--> 「表5」の間違いと思います。
表5 提案手法のみで抽出することのできた相関関係
Priority 1と5 のどちらが高い Priority なのか、本表でも
明示されていると良いです。
●5.1 相関分析との比較
「このような結果になった理由は,今回用いた131 種類の
メトリクスの中に,類似したメトリクスのペアが多く含ま
れていたことが原因であると考えられる.」
本節で著者が述べられているように、相関関係にあるメト
リクスの中には、必ずしも因果関係を示さないものが多く
含まれる場合もあるので、通常の相関分析により有意な
相関関係が多く得られたからといって、そのこと自体の意味は
小さいと思います。
従って、先に4.4節へのコメントで触れたとおり、有用性の
意味づけについて再検討を望みますが、そのこととは別に
分析手法として、このようなに類似したメトリクスが多い場合、
代表的なメトリクスを選択するか、または何らかの合成スコアを
得る多変量解析の手法を使用するといった方法もあり得るの
ではないでしょうか。今後、可能であればご検討ください。
***第2査読者 [#d1dffdd1]
***条件 [#j72956c1]
本論文は、OSSシステムとコミュニティの「共進化」のプロセス...
時間的遅れ関係に着目した相関分析手法を活用することで従来...
時間遅れ相関分析を本領域に適用する点の新規性や、実験対象...
また、このような業務成果物とコミュニケーションを分析した...
しかし、以下の3点から、本論文は、読み手に疑念を与える内...
1.論文で提案している分析手法の適切さに疑念が残ること
2.論文内に不正確または説明不十分と思われる点があること
3.本論文の目的と照らし合わせた時に実験結果の考察が不十...
そこで、前記3つの問題が解決されるように修正されること、...
以下に条件を説明します。
なお、下記の条件への対応はある程度の作業コストがかかる可...
前述のとおり本論文は採録に値する新規性や有用性を含むため、
時間内に対応することが難しい場合も、再度分析または論文修...
------------------------------------------------
問題1.論文で提案している分析手法の適切さに疑念が残ること
【問題の説明】
本論文は、引用文献20に記載される手法を参考に遅延相関分...
具体的に説明します。私は、本論文の領域に適用する場合、別...
『状態量』の差や、『時間ごとに計測される量』の和を取るこ...
一方、本論文では、コード数やクラス数などの『状態量』も、...
このようなデータに対して目的変数は差で説明変数は和である...
本論文の価値は時間遅れ相関分析の説明変数および目的変数の...
そこで以下の条件を設けます。
【条件】
○条件1−1.なぜ引用文献20に類似する説明変数と目的変数...
○条件1−2.説明変数・目的変数に和・差・値そのものの3種...
(○コメント1.条件2に相当する実験を行うことでより価値の...
(○コメント2.目的変数側はなぜ時間レンジに基づいた和また...
------------------------------------------------
問題2.論文内に不正確または説明不十分と思われる点がある...
【問題の説明】
以下の点が不正確または説明不十分です。対応を求めます。
【条件】
○条件2−1.メトリクス131種類に対する組み合わせが17030通...
加算係数と遅延係数の値域から読み解くと組み合わせ数は13*12...
訂正または17030通りの算出根拠を記載すること。
○条件2−2.図5においてaとbではデータ数が著しく違うこ...
○条件2−3.図5のように本提案手法を行うことで分析対象件...
○条件2−4.3.2.2の意味についての解説の追加または表現の修...
○条件2−5.図5での件数減少が外れ値起因だとした場合、3.2...
○条件2−6.4.5.1 時間的順序関係を考慮しない通常の相関分...
○条件2−7.4.5.1 時間的順序関係を考慮しない通常の相関分...
○条件2−8.3.3「説明変数の変化量が一定期間後に〜」 一般...
○条件2−9.3.3.2「目的変数の変化量が0.05より小さいとは、...
○条件2−10.4.5.1「不具合の修正に多くの時間を要する状態...
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3.本論文の目的と照らし合わせた時に実験結果の考察が不十...
【問題の説明】
以下の考察が不足していると考えられます。対応を求めます。
○条件3−1.今回の実験における加算係数と遅延係数の値域の...
○条件3−2.今回の実験結果における加算係数と相関係数の関...
本件、表5においてなぜ加算係数が1,2,11,12に...
○条件3−3.アーティファクト・開発者・コミュニティの3つ...
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以上です。本査読コメントが研究の発展に寄与することを切に...
***コメント [#p435daee]
採録の条件内に関連コメントを記載しました。そちらをご覧く...
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