\documentclass{ipsjpapers}
%\documentclass[draft]{ipsjpapers}
\usepackage[dvips]{graphicx}

% 巻数，号数などの設定
\setcounter{巻数}{11}
\setcounter{号数}{1}
\setcounter{volpageoffset}{1111}
\受付{11}{11}{11}
\採録{11}{1}{1}

% ユーザが定義したマクロなど．
\makeatletter

%% my macro
%\newcommand{\category}{カテゴリ}

%\checklines	% 行送りを確認する時に使用
\begin{document}%{
% 和文表題
\title[対面コミュニケーションにおけるTree-Mapを用いた共著関係の視覚化]%
{対面コミュニケーションにおける\\Tree-Mapを用いた共著関係の視覚化の効用}

% 英文表題
\etitle{Effects of Visualizing Coauthor Relationships as a Tree-Map \\in Face-to-face Communication}

% 所属ラベルの定義
\affilabel{NAIST}{奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科\\Graduate School of Information Science,
Nara Institute of Science and Technology}

% 和文著者名
% 変な空白が…
\author{栗山 進\affiref{NAIST}\nomember{}\and
大平 雅雄\affiref{NAIST}\member{111111111}\and
松本 健一\affiref{NAIST}\member{198527448}}

	
% 英文著者名
\eauthor{Susumu Kuriyama\affiref{NAIST}\and
Masao Ohira\affiref{NAIST}\and
Ken-ichi Matsumoto\affiref{NAIST}}

% 連絡先（投稿時に必要．製版用では無視される．）
\contact{栗山 進\\
	〒630-0192 奈良県生駒市高山町 8916-5\\
	奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科\\
	TEL: 0743-72-5318, 5312\qquad FAX: 0743-72-5319\\
	email: susu-ku@is.naist.jp}


% 和文概要
\begin{abstract}
我々はこれまで，研究者個々人の共著関係を共著論文数によって重み付けられた
Tree-Mapとして視覚化し，会議や集会における研究者らのインフォーマルなコミュ
ニケーションを支援するシステムSCACS (a Social Context-Aware
Communication System) を開発してきた．本稿では，システムの効用を調べるこ
とを目的としておこなったケーススタディについて報告する．ケーススタディで
は，SCACSが視覚化した共著関係を紙に印刷し，それを現役の研究者15名それぞ
れに身に付けてもらい，自由にコミュニケーションしてもらった．ケーススタディ
の結果，SCACSによる共著関係の視覚化表現が，対話相手の社会的情報（社交性，
所属機関，役職など）を推測する際に利用できることが確認できた．
\end{abstract}

% 英文概要
\begin{eabstract}
We have been developing SCACS (a Social Context-Aware Communication
System) that supports informal communications among researchers in
academic conferences and workshops through visualizing coauthor
relationships as a Tree-Map weighted by number of coauthored
papers. This paper reports the results of a case study to investigate
effects of visualizing coauthor relationships as a Tree-Map. 15
researchers participated in the case study and talked each other with
handouts that imitate the SCACS's visualization. From the results of the
case study, we found that the participants used visualized coauthor
relationships for presuming social information of conversational
partner, such as sociality, affiliation, official position and so forth.
\end{eabstract}

% 表題などの出力
\maketitle

%}{


% 本文はここから始まる


\section{はじめに}

現在，MySpaceやMixiといったSNS （Social Networking Service）が爆発的に普
及しつつある．SNSでは，ユーザが明示的に自身の人間関係（誰と友人・知人で
あるか，など）を登録し，その上で他者とコミュニケーションを行うための各種
サービス（掲示板やメールなどのメッセージの送受信機能）を利用することがで
きる．SNSの普及と共に，SNSに関する学術的研究も盛んにおこなわれてきており，
SNSにおける人間関係の構造\cite{湯田2006}や人間関係が果たす役割や利点
\cite{竹内2006}などが報告されている．

また，携帯端末の高度化や環境センサの小型化，RFIDタグなどの普及によりユビ
キタスコンピューティング環境が年々整備されつつあり，ユビキタス技術とSNS 
を連携させたシステムが多数提案されている．例えばTrace\cite{Counts2005}は，
展示会などのイベントに参加したという事実を用いることでイベント後の人々の
交流を支援するためのSNSである．Traceでは，誰が同じイベントへ参加していた
のかが参加者の写真などと共に表示されるようになっている．実空間で共有した
体験に基づいて，仮想空間であるSNS内での人々の交流を支援しようとするアプ
ローチである．一方，SNS内で定義された人間関係を利用して，実空間内での人々
の交流を支援しようとする試みもなされている\cite{Chew2005}．

本研究は，学会や展示会など多くの人々が集まる場においてユビキタス技術と
SNSを利用して人々が新たな結びつきを形成する助けをすることを目的とする．
学会や展示会などといったイベントの大きな目的の一つは人々の新たな関係をつ
くりだしたり，関係を深める場を提供することである．しかしながら，そのよう
なイベントにおいて，名刺を交換し会話して過ごすだけでは後々までつながる関
係が形成されることは少ない\cite{安田2004}．その理由として，会場にいる多
数の人々の中から関係を築けそうな人物を効率的に見つけられないことが挙げら
れる．我々はこの課題に対して，対面コミュニケーション時に対話相手が有する
人間関係を視覚化することで対応した．初対面の相手と会話する際でも，共通の
知人を視覚的に提示することで会話のきっかけや方針を与えることができる．対
面コミュニケーションを対象としたのは，イベントなどにおいて人々が交流を深
める際の最も一般的な場であるからである．関係を築けそうな人物を効率的に探
すという面では，対面コミュニケーションに適した新たな人間関係の表現方法を
考案することで対応した．

% それとも，``インフォーマルな対面コミュニケーションでは，対話相
% 手の研究面の背景や自分との関係を，場の雰囲気を壊さない程度の短時間で理解
% することが求められるため，グラフ表現は適さないと考えられる．''
% のところをこっちに持って来た方が良い？

これまで我々は，研究者個々人の共著関係を視覚化し，会議や集会における研究
者らのインフォーマルなコミュニケーションを支援するシステムSCACS (a
Social Context-Aware Communication System) を開発してきた
\cite{Kuriyama2006}．人間関係として共著関係を利用するのは，一般に公開さ
れている情報であることと，共著したという事実を扱うため人間関係の定義の曖
昧性をある程度避けることができると考えたからである．本稿では，SCACSが採
用した新たな人間関係の表現方法が実際に対面コミュニケーションに適している
かを評価した実験と，実際に対面コミュニケーション時に使用してもらった実験
について報告する．

% 次章ではまず，本研究と関連の深いシステムを紹介し本研究の立場を明らかにす
% る．続く\ref{sec:scacs}章では，現在我々が構築しているSCACSを紹介する．
% \ref{sec:performance}章では，SCACSで採用したTree-Mapによる共著関係の視
% 覚化方法が対面コミュニケーションに適しているかを評価した実験について述べ，
% \ref{sec:result}章で結果を，\ref{sec:discussion}章で考察を行う．続い
% て\ref{sec:case_study}章では，実際に研究者を対象として行った対面コミュ
% ニケーション実験とその結果について述べる．\ref{sec:discussion_commu}章で
% 考察を行い，最後にまとめを述べる．


% ** old **
% \ref{sec:hypothesis} 章では，SCACSで採用したTree-Mapによる共著関係の視覚
% 化方法が対面コミュニケーションに与える影響についての仮説を述べ，ケースス
% タディの分析の視点とする．\ref{sec:case_study}章では，実際に研究者を対象
% として行ったケーススタディの結果について述べる．\ref{sec:discussion}章で
% 考察を行い，最後にまとめを述べる．

% しかしながら，SNSで定義されたサービスを提供するための基盤となる人間関係
% が，実際のコミュニケーションへどのような影響を与えるかを調査した研究はま
% だ少ないのが現状である．SNSの爆発的普及の理由の1つは，他者の人間関係が開
% 示されている事でコミュニケーションに対する安心感や信頼感を得られる点にあ
% るが，プライバシーに対する懸念\cite{Gross2005}など人間関係を利用すること
% に負の側面が存在しない訳ではない．本研究の目的は，ユビキタス環境における
% コミュニケーション支援において，人間関係を用いることの効用を明らかにする
% ことである．

% 本稿は，その第一歩として，対面コミュニケーション時に対話相手が有する人間
% 関係を視覚化する効用を調べる．これまで我々は，研究者個々人の共著関係を視
% 覚化し，会議や集会における研究者らのインフォーマルなコミュニケーションを
% 支援するシステムSCACS (a Social Context-Aware Communication System) を開
% 発してきた\cite{Kuriyama2006}．人間関係として共著関係を利用するのは，一
% 般に公開されている情報であることと，共著したという事実を扱うため人間関係
% の定義の曖昧性をある程度避けることができると考えたからである．本稿では，
% システムの効用，すなわち，対面コミュニケーション時に対話相手の人間関係を
% 視覚化することの効用を調べることを目的としておこなったケーススタディにつ
% いて報告する．

%}{

\section{関連研究}\label{sec:related_work}

学会や展示会など，多くの人々が集まる場において，人々のコミュニケーション
を支援するシステムはすでに多数提案されている．C-MAP\cite{角1998}は，展示
物に関する興味の共有により，参加者間のコミュニケーションを支援する．
SCACSは主に，人間関係の活用を主眼としており，システムの目的が大きく異な
る．SCACSは，近くにいる人々と自分の間の共通の知人を視覚的に提示すること
で，人々が新たな関係を築くことを支援する．共通の知人が視覚的に提示されてい
れば会話のきっかけや方針を得ることができる．システムの目的はSCACS, C-MAP 
共に異なるが，互いの手法を組み合わせることで両者共にその目的をより達成で
きると考えられる．つまり，SCACSとC-MAPは相互補完の関係にある．

% SCACSは，初対面の相手と会話する際に，共通の知人を視覚的に提示することで
% 会話のきっかけや方針を与えることが目的である．

% あまり良い比較が出来そうにないので保留．
% Sparks\cite{Chew2005}は，お互いが興味を持っている事柄に関するキーワード
% を床面に表示し，かつ，両者が以前あったことがあるかどうかで表示色を変更す
% ることでコミュニケーションを支援する．SCACS は，対話相手が誰と関係を持っ
% ているかという情報を提示する点で異なる．

Polyphonet\cite{濱崎2006}は展示発表のスケジューリングや推薦，他の参加者
との交流を支援するシステムである．Polyphonetはイベント参加者同士の関係を
抽出し，視覚化することで参加者同士の交流を支援する．PolyphonetはSCACSと
同様に，対話相手が誰と関係を持っているかという情報を提示するが，システム
の利用方法が大きく異なるため支援可能な領域が互いに異なる．Polyphonetでは
展示発表などの会場に情報キオスクを幾つか配置し，そこに用意されたディスプ
レイを用いて近くに集まった利用者間の関係を表示することで利用者間の交流を
支援する．SCACSの場合，利用者個々人が所有する表示機器に関係を表示するた
め，特定の場所に集まる必要がなく，自分とつながりを築けそうな人物を自由に
探すことができる．Polyphonetのように特定の場所に設置された共有のディスプ
レイに関係を表示する手法には複数人で情報を共有しやすいという利点がある．
すなわち，SCACSとPolyphonetは対応している利用状況という点で相互補完の関
係にある．

% ↓の文章をやめて，対応している利用状況とそれに適した視覚化方式という風に話を続けるべきか？

また，2つの研究が属する研究の流れは大きく異なる．PolyphonetやSCACSといっ
たユビキタスアプリケーションの研究には以下に挙げる3種の大きな流れがある
\cite{Abowd2000}．

\begin{enumerate}
 \item 自然な入出力インタフェースを追求する研究
 \item ユーザが置かれている状況に適合し（コンテクストアウェア），適切なサポートを行うシステムを追及する研究
 \item 情報の自動収集及び，集めた情報への柔軟で自在なアクセスの提供を追求する研究
\end{enumerate}

Polyphonetはソーシャルネットワークの自動抽出に力点を置いた研究であるので
(3)に属すと考えることができる．一方，SCACSは，(2)を指向する研究であり，
両者の違いはユーザに提示する情報の視覚化方式に表れている．Polyphonet で
は\figref{fig:visualization}上のような無向グラフによって人間関係を表現す
る方式を用いているが，SCACSでは\figref{fig:visualization}下のような
Tree-Map形式の視覚化方式を用いている．SCACSは対面コミュニケーション?を使
用場面と想定し，その状況に適していると考えられる視覚化方式を採用した．こ
れらの視覚化方式については次章で詳しく説明する．


\section{SCACS: a Social Context-Aware Communication System}\label{sec:scacs}

これまで我々は，研究者間の新たなつながりを形成する支援をするために，共著
関係を視覚化するシステムSCACS (a Social Context-Aware Communication
System)を構築してきた．SCACSはユーザの近くにいる人々の共著関係をその場で
視覚化し，ユーザに提示する．これによりユーザは互いの研究コミュニティ内に
おける関係や，話し相手の研究面の背景をある程度知ることができる．それによ
り人々が新たな関係を築くことを支援する．

以降ではまず，SCACSに求められるシステム要件について述べ，次に現在のシス
テム構成を概説し，SCACSが共著関係を視覚化する方法について述べる．

\subsection{システム要件}\label{subsec:system_requirement}

システムの目的は，学会会場など多数の人々が集まる場において共著関係を利用
して人々の新たなつながりを形成する支援をすることである．学会会場などにお
ける人々の普段の活動に適合し（コンテクストアウェア），適切な支援を行うには
少なくとも下記2点を満たす必要がある．

\begin{enumerate}
 \item 近くにいる人々の共著関係を把握することができ，これから自分と関係が築けそうな人物を見つけることができる
 \item 対面した相手の共著関係から，これから関係を築くのに有用な情報を場の雰囲気を壊さない程度の短時間で読み取ることができる
\end{enumerate}

% 結局要件は何なのかがすっきり分からない書き方になってる
% 要件と自分達が採用したものについてもここで書いた方が分かりやすい気がする

ここでの「近く」とは，Hallによる対人距離の4分類\cite{Hall1970}でいうとこ
ろの社会距離に相当する．社会距離とは，相手に関心があれば働きかけることが
できるが，関心が無ければ相手を意識しなくても礼を失さない距離である．また，
対面した相手との距離はHallの分類における個体距離を想定している．個体距離
とは，個人的な話しや議論を行ったりする際に一般的にとられる距離である．こ
の個体距離から社会距離というのは，学会などにおいて個人間あるいは少人数間
でコミュニケーションする際に良く見られる距離である．すなわちシステムはユー
ザの個体距離から社会距離に存在する人々の共著関係をユーザに提示できる必要
がある．我々はこの要件を満たすため，共著関係を保持するサーバや，ユーザの
向きや他のユーザとの距離などを取得するセンサなどを配置することで対応した．

% 個人距離 近接相   45-75cm  手足で何かをしかけることができる距離
%          遠方相  75-120cm  個人的関心や関係を議論でき，相手の表情も細部まで分かる
% 社会距離 近接相 120-210cm  フォーマルな会話，個人的ではない事項のやりとり
%          遠方相 210-360cm  他人のいるところで仕事をしていても礼を失さない

次に，対面した相手の共著関係を「場の雰囲気を壊さない程度の短時間で読み取
る」ことができる必要がある．またこの要件は，近くにいる多くの人々から共著
関係をもとに「自分と関係が築けそうな人物を見つける」際にも必要とされる．
この要件を満たすには共著関係を把握しやすい表現でユーザに提示する必要があ
る．我々はこの要件を満たすため，人間関係を表現するのに良く用いられるグラ
フ表現を用いるのではなく，Tree-Map形式の視覚化方式を用いることで対応した．

\subsection{システム構成}\label{subsec:system}

\figref{fig:system}にSCACSのシステム構成を示す．SCACSはSNS Server,
Environmental Sensor, Portable Computer, Display Deviceの4つの構成要素か
らなる．以下にそれぞれのコンポーネントについて概説する．

% D:\research\interaction2006\sns.01ai
\begin{figure}
 \begin{center}
  \includegraphics[width=1.0\linewidth]{system_jp.eps}
 \end{center}
 \caption{システム構成図}
 \ecaption{SCACS Overview}
 \label{fig:system}
\end{figure}

% D:\research\hi120\hi120_camera_ready.doc 中の図をPowerPointにコピーして(./hmd.ppt)，
% 背景に白いパネルを敷いた後，右クリックして図として保存(tiff形式)後，IrfanView から
% PS プリンタドライバに出力．画像は元のサイズで印刷する設定．ここで勝手に白黒になる．
% そうして出力した EPS(hmd.eps) を Illustrator で開いて画面の左上に図をもっていって
% 再度 EPS で保存した．そのままではバウンディングボックスがおかしかったので．
\begin{figure}
 \begin{center}
  \includegraphics{hmd_ai.eps}
 \end{center}
 \caption{HMD装着時のシステム利用イメージ\\（左はシステム利用者，右はシステム利用者が対話者を見ている様子）}
 \ecaption{User Interface with HMD and Webcam.}
 \label{fig:ui}
\end{figure}

\begin{description*}

\item[SNS Server]

共著関係や友人関係など，人々の社会的関係情報を保持するサーバ．現在の実装
では，共著情報を複数の学会（情報処理学会，ヒューマンインタフェース学会，
電子情報通信学会，人工知能学会など）の文献検索サービスから収集し，後述す
る Portable Computer へ共著情報を提供するものとなっている．

\item[Environmental Sensor]

ユーザの位置や向き，他のユーザとの距離などの身体的・環境的な情報を取得す
るために環境中に配置される各種センサ群．他ユーザとの距離に関しては，ユー
ザの近くにいる各々の他ユーザを識別し，少なくとも各々との距離が社会距離内
にあるのか個人距離内にあるのかを判別できる精度が必要となる．これは，ウェ
ブカムやRFIDタグ，ジャイロセンサなどを利用することで実現できる．
Environmental Sensorによって取得された情報は，次に述べるPortable
Computerに提供される．

\item[Portable Computer]

SNS ServerとEnvironmental Sensorから取得した情報を統合し，ユーザが誰とど
こで会っているかといった社会的コンテクストを考慮した情報を生成，視覚化し，
Display Deviceへ視覚化された情報を送信する．現在の実装では，生成される情
報は主に対話相手の共著関係である．

\item[Display Device]

Portable Computerから受信した情報をユーザに提示する装置．
\figref{fig:ui}はHMD (Head Mounted Display) をDisplay Deviceとして使用し
た場合の例である．状況に応じてPDAや携帯電話などの利用も想定している．

\end{description*}

我々は，SCACSを学会においてのみ適用するのではなく，他の様々な集会の場に
おける適用も考えているが，本稿では，学会においてSCACSを用いて研究者間の
新たなつながりを形成する支援をすることを想定して議論を進める．

\subsection{ソーシャルネットワークの視覚化}\label{subsec:visualization}

\subsubsection{共著関係のグラフ表現とTree-Map表現}

SCACSのPortable Computerが行う共著関係の視覚化の方式について述べる．共著
関係をはじめとするソーシャルネットワークは，一般的に有向／無向グラフとし
て表現されることが多い．有向／無向グラフ表現はソーシャルネットワークを巨
視的な観点から分析するには大いに助けになる．しかしながら，共著関係のよう
な複雑なネットワークを有向／無向グラフで表現する場合，一見しただけでは誰
が誰と関係しているかが分かり辛いという問題がある．特に，共著者数の多い人
物の共著関係を有向／無向グラフを用いて理解することは困難である．
\ref{subsec:system_requirement}で述べた要件を満たすにはグラフ表現は適さ
ないと考えられる．

複雑なネットワークを短時間に理解可能な方法で表現するにあたって，我々は，
ソーシャルネットワークをTree-Map\cite{Shneiderman1992}の手法で表現するこ
とにした．Tree-Mapは，複雑な階層ツリー構造を表現する手法の1つである．し
かしながら，Tree-Mapは木構造に対して考案されたものであり，そのままではソー
シャルネットワークのような閉路を持つグラフには適用することはできない．そ
こで我々は，「誰のソーシャルネットワークを見ているのか」という視点を持ち
込むことでTree-Mapの手法を適用することを可能にした．

\begin{figure}
 \begin{center}
  \includegraphics[width=1.0\linewidth]{conversion_jp1.eps}
 \end{center}
 \caption{共著関係の無向グラフ表現のTree-Map表現への変換}
 \ecaption{Transformation into a tree map}
 \label{fig:visualization}
\end{figure}

\figref{fig:visualization}は共著関係ネットワークをTree-Mapへと変換した例
である．\figref{fig:visualization}の上側は，共著関係を無向グラフとして表
現したものである．辺の上の数字は両端の頂点に対応する人物同士が共著した回
数を表す．\figref{fig:visualization}の下側は上側の無向グラフをSmithを根
とみなしTree-Mapで表現したものである．また，\figref{fig:visualization}の
Tree-Map表現は，Smithに注目している人物（システムのユーザ）のDisplay
Deviceに表示されるSmithの共著情報となる．Smithには5 人の共著者 (Brown,
Williams, Miller, Jones, Johnson) がおり，計37 (15+8+7+4+3) 回共著してい
る．

\subsubsection{無向グラフ表現をTree-Map表現へ変換する手順}

次に，無向グラフをTree-Map表現へ変換する手順について述べる．まず，対話相
手であるSmithの名前を表示領域の左上に配置する．次に残りの領域にSmithの共
著者5名（頂点）を割り当てる．その際，共著した論文の数の割合に比例した大
きさの領域を割り当てる．この場合，Smithと最も多く共著しているBrown（15 
本）に一番大きな領域が割り当てられる．矩形領域の明度は個々人を識別しやす
くするために設けている．名前が表示されていない領域は，その領域内に名前を
表示しきれない際の省略表示である．次に，Smithの各共著者に割り当てられた
領域内を上記と同様の手順で分割する．例えば，Brownの領域はその名前を示す
領域を除いて，Brownの共著者（Smithの共著者の共著者）を表示するのに用いら
れる．この時，領域は縦方向ではなく横方向に分割される．Brownの各共著者に
割り当てられる領域の高さは，（Smithの場合と同様に）Brownが共著した論文の
数の割合に比例する．

SCACSの現在の実装では，対話相手の共著者の共著者（距離2）までを視覚化する．
距離3以上の人物は共通の話題として取り上げられる可能性が低いと考えられる
ためである．距離3以上の共著者を閲覧する場合は，Tree-Map上の任意の共著者
の名前をクリックすると，クリックした人物を「視点」としてTree-Mapが再描画
される．例えば，\figref{fig:visualization}でAndersonをクリックすれば，
Andersonを視点としてTree-Mapが再描画されるので，Andersonの共著者（Smith
にとって距離3の人物）を確認することができる．

\section{評価実験}

本章では順に，SCACSが採用した共著関係のTree-Map表現と無向グラフ表現のど
ちらがより早く正確に共著関係を読み取ることができるかを調べた実験と，
SCACSの目的である共著関係を利用して人々の新たなつながりを形成する支援が
可能かどうかを調べた実験について説明する．本章では実験の目的，手順，結果
について述べ，次章で考察を行う．

\subsection{共著関係のTree-Map表現の読み取り評価実験}\label{sec:performance}

まず，SCACSが採用した共著関係のTree-Map表現と無向グラフ表現のどちらがよ
り早く正確に共著関係を読み取ることができるかを調べた実験について説明する．
無向グラフ表現と比較する理由は，共著関係をはじめとするソーシャルネットワー
クは，一般的に有向／無向グラフとして表現されることが多いからである．共著
関係をグラフで表現する際は，共著者同士に一方的な共著関係というのは存在し
ないので，関係は無向グラフで表現するのが妥当である．無向グラフの視覚化方
式には多数あるが，本実験では\figref{fig:undirected} に示す方式を採用した．
人は頂点で表され，共著関係は辺で表されている．対話相手に対応する頂点はグ
レーで塗りつぶして他の頂点より目立つように描画されている．また，辺の太さ
は論文数に比例して太く描画されている．頂点の配置アルゴリズムには無向グラ
フの自動描画に一般的に良く用いられるKamada-Kawai法\cite{Kamada1989}を用
いた．視覚的には，Kamada-Kawai法などスプリングモデルに基づいたアルゴリズ
ムによるグラフ描画はグラフの対称性をあらわにするという特徴がある
\cite{Eades2000}．

% Pajek で実験したって書いた方が良いでしょうか？
% Pajek 自体の論文をご存知ですか？

% D:\research\treemap\pajek
\begin{figure}
 \begin{center}
  \includegraphics[width=1.0\linewidth]{suzuki_jp.eps}
 \end{center}
 \caption{実験に用いた無向グラフの例}
 \ecaption{foo bar}
 \label{fig:undirected}
\end{figure}

実験に用いた共著関係は過去6年分の全国大会規模の学会の共著関係（毎年の参
加者数は数百人）である．被験者は大学院生10名であり，実験で用いた共著関係
を形成する元となった学会に参加したことはない．実験の手順を次に示す．

% 実験設定の妥当性について書くべきでしょうか．
% それとも諦めてさらっと流して書くか．
% ■被験者について
% 案1:
% 読み取り時に知っている人物があまりいない．
% ↓
% 知っている人物がいると予備知識から読み取りが早くなったり，先入観からの
% 誤答が生じる可能性があるため．
% といった風に擁護．
% 
% どちらにしろ，被験者は知り合いを見つけると慎重になったり早計になったり
% すると考えられる．
%
% ■共著関係の取り出し元が狭いのはどう擁護しよう．
%
% memo:
% もっと丁寧に実験するならば共著関係に出てくる名前をプログラム等で適切に
% 置換する．

\subsubsection{実験手順}

まず実験者が被験者に対して共著関係のTree-Map表現と無向グラフ表現の読み取
り方について説明を行う．次に実験で行うタスクについて実験者が説明する．タ
スクについては次節で詳しく述べる．そして，被験者がタスク内容を理解したか
を確かめるために練習タスクを被験者に行ってもらう．練習タスク終了後，実験
者は被験者に自分の解答についてその理由を説明してもらう．被験者の説明や解
答に誤りが含まれていた場合，実験者は共著関係の読み取り方やタスクについて
被験者が正しく理解するまで説明する．最後に被験者はタスクを行う．タスクに
はTree-Map表現に対するタスクと無向グラフ表現に対するタスクの2種類がある．
そこで，順序効果を回避するために被験者をTree-Map表現のタスクを先に行うグ
ループと無向グラフ表現のタスクを先に行うグループの2グループに分けて行う．
タスクの評価基準はタスク遂行に要した時間と正答率である．


% 定義リストみたいな記述方式の方が良いだろうか？
% \begin{enumerate}
%  \item 手順1. 共著関係のTree-Map表現と無向グラフ表現の読み取り方の説明
%  \item 実験で行うタスク内容を説明する
%  \item タスク内容を理解したかを確かめるため練習タスクを行ってもらう
%  \item タスクを行う
% \end{enumerate}

\subsubsection{タスク}

被験者が行うタスクの概要はA4用紙に印刷された共著関係を読み取り，特定の人
物数名にペンで印をつけてもらうことである．A4用紙には共著関係がTree-Map表
現か無向グラフ表現のどちらかで示されている．

被験者がタスクを遂行する際に，実験者は被験者に対して以下のように指示する．

\begin{enumerate}
 \item A4用紙に印刷されている中心人物の共著者上位（共著割合の高い順）3名に順に印をつけて下さい．
 \item 次に，印をつけた3名の人物それぞれについて，共著者上位3名に印をつけて下さい．合計9名に印をつけることになります．
\end{enumerate}

ここで，中心人物とはTree-Map表現の場合は一番左上の人物，無向グラフ表現の
場合はグレーの頂点（対話相手に対応する，強調された頂点）の人物を意味する．
指示文は共著関係と一緒に印刷されており，被験者はいつでも指示を参照するこ
とができる．A4用紙1枚に対する解答を1タスクと定義すると，被験者はTree-Map
表現と無向グラフ表現それぞれに対して10タスク，合計20タスクを遂行する．な
お，Tree-Map表現と無向グラフ表現のどちらでも，タスクに用いられた中心人物
達は同一であり，共著関係は中心人物の共著者の共著者（距離2）まで表示して
いる．また，中心人物となる人物は共著関係の中から無作為に選択した．

何故上述のようなタスク内容としたかと言うと，人は人の共著関係を読み取る際
には共著割合の高い共著者に注目するものだからである．更にその共著者の共著
者まで聞いているのも同様の理由である．中心人物の共著者がどのような人物な
のか興味を持った場合，同様に共著割合の高い共著者に注目するものだからであ
る．

\subsubsection{実験結果}\label{sec:result}

実験で記録した被験者ごとのタスク遂行時間を\figref{fig:result} に示す．
Tree-Map表現の方が無向グラフよりも一被験者を除いて2分以上早く終了してい
る．Tree-Map表現におけるタスク遂行の平均時間はおよそ4分で，無向グラフ表
現の場合はおよそ8分であった．Tree-Map表現におけるタスク遂行と無向グラフ
表現におけるタスク遂行の2群において平均遂行時間に差があるかを検定した．
有意水準1\%のもとで2群の平均の差の検定（t検定）を行った結果，2群の平均値
の間には統計的に有意な差があった．また，誤答は両方式ともほとんど見受けら
れなかった．被験者は実験においてそれぞれの表現方式において約120回印をつ
けるが，Tree-Map表現において間違って印がつけられていたのは全被験者を通じ
て1件であり，無向グラフ表現においては全被験者を通じて8件であった．

% t-検定 : 分散が等しくないと仮定した２標本による検定
%                 変数 1         変数 2
% 平均       0.002795139    0.005447917
% 分散       1.86871E-06    2.12909E-06
% 観測数              10             10
% 仮説平均との差異          0
% 自由度                   18
% t              -4.195565092  
% P(T<=t) 片側    0.000271774
% t 境界値 片側   1.734063592
% P(T<=t) 両側    0.000543548
% t 境界値 両側   2.100922037

% D:\research\treemap\experiment\time.eps
\begin{figure}
 \begin{center}
  \includegraphics[width=1.0\linewidth]{time_ol.eps}%dummy
 \end{center}
 \caption{実験に用いた無向グラフの例}
 \ecaption{foo bar}
 \label{fig:result}
\end{figure}

また，被験者6だけTree-Map表現とグラフ表現であまり時間の差が無かった．実
験後にインタビューを行ったところ，「Tree-Map表現でのタスクが簡単すぎたの
で逆に慎重に解答してしまった」といった返答を得た．そのためにあまり時間の
差が出なかったものと考えられる．

% 一人だけ遅かった理由についてここに書くべきか

\subsection{実地評価実験}
% フィージビリティスタディ?
% SCACSがシステム要件を満たしているかを検証する必要があるのではないか．
% それは上手く示せないし，本筋？から外れるが．

次に，SCACSの目的である共著関係を利用して人々の新たなつながりを形成する
支援が可能かどうかを調べた実験について説明する．国内で行われたある学会に
てSCACSによる共著関係を視覚化表現を用いた実験を行い，アンケートを収集し
た．実験参加者は学会参加者30数名のうちの約半数の15名の研究者である．参加
者は年齢も研究歴も様々であった．また，知り合い同士の参加者が大半であり，
今回初めて顔を合わせたという参加者は少なかった．共著関係としては学会参加
者が普段投稿していると思われる複数の学会で一般に公開されている論文データ
ベースから抽出して用意しておいた．

SCACSは学会会場などにおける人々の普段の活動に適合して支援するユビキタス
アプリケーションであるので，できるだけ自然な条件設定を目指し，統制実験は
行わなかった．SCACSがどの程度，どのように役立つのかを詳しく知るためには，
ある程度統制された実験が必要になるが，統制された実験では今回行った実験よ
りも不自然な設定（知らない者同士を半ば強制的に対面させて会話してもらうな
ど）にならざるを得ないと考えられる．実際の実験の様子については次に述べる．

\subsubsection{実験の流れと様子}

実験の流れは以下のとおりである．

\begin{figure}
 \begin{center}
%  \hspace*{0.2cm}
  \includegraphics[width=0.3\linewidth]{subject.eps}
 \end{center}
 \caption{共著関係を印刷した物を身につけた参加者の様子}
 \ecaption{foo bar}
 \label{fig:participants}
\end{figure}

\begin{enumerate}
 \item 参加者にSCACSによる共著関係の視覚化方式 （\figref{fig:visualization}）の読み取り方について説明した．
 \item 参加者は全員，自分の共著関係を印刷した物（SCACSを利用した際に対話相手に提示される情報と同じ内容）を身につけてもらう（\figref{fig:participants}）．
 \item 夕食後の20分程，印刷物を身につけ自由に他の参加者と会話しながら過ごしてもらった．
 \item 最後に，アンケートに記入してもらった．
\end{enumerate}

実験実施会場は畳の部屋であり，移動する時以外は参加者は床に座しているのが
通常であった．著者らは会話には参加せず，実験参加者間のコミュニケーション
を観察していた．

実験の時間中は，3〜4人で集まって会話をしている様子が多く見受けられた．1
対1で会話している参加者も一部いた．その際，共著関係が多数話題に上ってい
た．

\subsubsection{アンケート結果}

アンケートでは，共著情報が表示される事についての肯定的な感想と否定的な感
想の自由記述をしてもらった．肯定的な感想が14件，否定的な感想は2件であっ
た．また，実験全体を通しての感想を自由記述してもらった．以下に肯定的な感
想の一部を以下に示す．

\begin{itemize}
 \item 知っている名前をみると話しやすかった．
 \item （対話相手の）売りとバックグラウンドがわかった．
 \item 相手の人脈が分かる．
 \item 話題のトリガにはなる．
 \item 研究に関する人のつながりが良くわかる．
\end{itemize}

次に，2件のみではあったが否定的な感想も得られた．以下に否定的な感想を示す．

\begin{itemize}
 \item 会わずとも知っていた話題で話すしかなかった．
 \item 話題の創出に役に立たなかった．
\end{itemize}

また，全体を通しての自由記述による感想も幾つか得ることが出来た．以下にその幾つかを示す．

\begin{itemize}
 \item 顔見知りだらけなので，別のツールとして使ってしまう．
 \item 社会性・社交性を詮索してしまう．
 \item もたれ合い関係が見える．
\end{itemize}

これら得られた感想については次章にて，実験中に観察された内容を交えつつ議論する．

\section{考察}\label{sec:discussion}

\subsection{共著関係のTree-Map表現の読み取り評価実験}

本章では，SCACSが採用した共著関係のTree-Map表現の方がなぜ無向グラフ表現
よりも早く共著関係を読み取ることができたのかについて考察する．ここではな
ぜTree-Map表現の方が読み取りやすいのかを，グラフ表現を読み取る際の問題点
をもとに考えることにする．グラフ自動描画の研究において，自動描画アルゴリ
ズムの評価基準の一つとして美的基準(aesthetic criteria)と呼ばれるものがあ
る．これは，グラフの理解しやすさや美しさを表す基準であり，主な基準として
「辺の交差数が少ない」や「辺の折り曲げ回数が少ない」などがある
\cite{Battista1998}．美的基準は多数あるが，その中でも突出して「辺の交差
数が少ない」という基準がグラフの読み取りやすさに影響することが数々の実験
で示されている\cite{Purchase1996,Purchase1997,Ware2002}．

この「辺の交差数が少ない」というグラフ表示における美的基準を情報表示一般
の美的基準に抽象化すると「表示要素同士の重なりが少ない」という基準を得る
ことができる．Tree-Map表現と無向グラフ表現を美的基準から比較する際，「辺
の交差数が少ない」という基準のままでは比較できないが，それを抽象化した
「表示要素同士の重なりが少ない」という基準で比較することは可能である．
Tree-Map表現では原理上，表示要素同士の重なりは生じ得ない．与えられたの二
次元空間を分割して表示要素を表現するということを再帰的に行うからである．
以上の議論から，Tree-Map表現の方がなぜ無向グラフ表現よりも早く共著関係を
読み取ることができたのかという問いへの答えは以下のようになる．共著関係を
読み取る際，無向グラフ表現では辺の交差が読み取りを阻害する大きな要因となっ
ているが，Tree-Map表現においては表示要素同士の重なりが存在しないため読み
取りを阻害する同様の要因は存在しない．主にこの違いにより，Tree-Map表現の
方が無向グラフ表現よりも早く共著関係を読み取ることができたと考えられる．

\subsection{実地評価実験}


肯定的な感想が大多数であったのと，肯定的な感想の中に「話題のトリガにはな
る」，「知っている相手でも，思いがけない共著関係を発見できて面白かった」，
「知っている名前をみると話しやすかった」とあり，SCACSを利用することで人々
の新たなつながりを形成する支援が可能であることが示されたと考えられる．し
かしながら，自然な条件設定を目指し統制実験は行わなかったので，具体的にど
のような過程を経て上記のような感想に至ったかは不明である．統制実験を行う
際には，話者同士の関係（顔見知りではあるが共著者同士ではない，全くの初対
面など）と表示されている共著関係に知り合いがいたかどうかということは最低
限考慮しなければならないだろう．

SCACSを利用して共著関係を読み取る場面は，コミュニケーション中にとられる
ユーザ間の距離で大きく二つに分けることができる．社会距離にいる他のユーザ
の共著関係を読み取って話し相手などを探す場面と，個人距離にいる他のユーザ
と会話を始めることになった際（相手に話しかけられた時など）または会話中に
共著関係確認するなどといった場面である．今回の実験においては，著者らが観
察した限りでは，個人距離におけるコミュニケーションが大半であったため，ア
ンケートの感想もそこでのものが大半であると考えられる．もう一方の社会距離
における利用場面については，社会距離にいる人の中から興味を持てそうな人物
を探しているような人はほとんど見受けられなかった．それは，今回の実験参加
者がお互いに知り合いである方が大半であったためであると考えられる．今後の
実験においてはこの点についても観察を続けると共に，アンケートの質問項目に
含めることを検討している．

% 人? ユーザ?
% 印刷して身につけてもらっていたため，近づかないと共著情報が読み取れなかった
% という理由もあるのだろうが．

% \ref{subsec:system_requirement}節においてSCACSのシステム要件
% \begin{enumerate}
%  \item 近くにいる人々の共著関係を把握することができ，これから自分と関係が築けそうな人物を見つけることができる
%  \item 対面した相手の共著関係から，これから関係を築くのに有用な情報を場の雰囲気を壊さない程度の短時間で読み取ることができる
% \end{enumerate}

次に，否定的な感想において，話題のきっかけにならなかったということが挙げ
られていたが，共著関係に知り合いを見つけるなど注目できる情報を見つけられ
なかった場合は十分あり得ることである．しかしながら現実世界はスモールワー
ルドの性質を持つ\cite{Watts2003}ため，共著関係ではなく広く人間関係を扱え
ば，知り合いを見つけられないなどといった可能性はあまり高くはならないと考
えられる．

% 自由記述による感想に触れなくて良いのか．

\section{まとめ}\label{sec:summary}

% 研究会のを流し込んだだけ
本稿では，会議や集会における研究者らのインフォーマルなコミュニケーション
を支援するシステムSCACSが採用した視覚化方法の効用を調べることを目的とし
ておこなったケーススタディについて報告した．SCACSは学会でのインフォーマ
ルな対面コミュニケーションというコンテクストを考慮し，研究者個々人の共著
関係を共著論文数によって重み付けられたTree-Mapとして視覚化する．ケースス
タディの結果，SCACSの共著関係の視覚化方式は対話相手の社会的情報（社交性，
所属機関，役職など）を推測する際に利用できることが明らかとなった．

今回のケーススタディでは，できるだけ自然な条件設定を目指したためSCACSが
どの程度・どのように役立つのかを詳細に調べるには至らなかったが，ある程度
統制された実験を行うことによってこれを明らかにしてゆく予定である．また，
SCACSが採用したTree-Map表現が対面コミュニケーションに適しているかどうか
を調べる実験も行う予定である．


%}{

\section{検討事項など}

もっと良い表現を考える or 定義すべき言葉のリスト．つながり，効率的，対面
コミュニケーション，実地評価実験．関連研究を追加（まとめて比較）．視覚化
の手順をもっとトップダウンに．

\begin{acknowledgment}

% 研究会のを流し込んだだけ
本稿を執筆するにあたり，ケーススタディの準備にご尽力くださいました皆様，
ケーススタディ参加者として快くご協力してくださいました皆様に心より感謝い
たします．本研究の一部は，文部科学省科学研究補助費（基盤研究B，課題番号
17300007；若手B，課題番号17700111）による助成を受けた．また，財団法人セ
コム科学技術振興財団の助成を受けた．

\end{acknowledgment}

%}{


% $ platex draft
% $ jbibtex draft
% $ platex draft
% $ platex draft

\bibliographystyle{ipsjunsrt}
\bibliography{myrefs}

% 製版用のファイル群には \|.bib| ファイルではなく \|.bbl| ファイルを必ず含
% めることに注意されたい．

% \begin{thebibliography}{99}% 文献数が10未満の時 {9}
% \bibitem{}
% \end{thebibliography}

%}{

\begin{biography}
\nomember{栗山 進}
昭和54年生．

平成14年九州大学理学部物理学科卒業．
平成17年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士前期課程修了
平成17年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程
に入学，現在に至る．ユーザビリティ，情報視覚化，
インタラクションデザインに興味を持つ．電子情報通信学会，IEEE，ACM各学生会員．
%
\member{大平 雅雄}
\member{松本 健一}
\end{biography}
\end{document}
